2018.01.24

AIが脚本を書き映像を編集する 我々クリエイターに未来はあるか?

最近、新聞やテレビでもやたらAIという言葉が目に入る。
蓄積された過去のデータをもとに将棋や囲碁の相手をしたり、
ソフトバンクのお店にいるペッパーくんのようなロボットはもう珍しくない。
単純に人間の相手をする知能だけではなく、学習して創作するという
クリエイティブな分野にも進出してきているそうだ。
我々のような創作を生業にしている者にとってAIとはどのようなものなのか?


2016年にYouTubeで公開となった、『Sunspring』この作品は世界で初めてAIによる脚本をもとに作られた
SFショートムービーだ。
この映画は毎年ロンドン行われている『SCI-FI-LONDON Film Festival』映画祭の中の
48時間以内に映画を作る部門『48-Hour Film Challenge』に出品された作品。
スマートフォンの予測変換機能を発展させたプログラミングとアルゴリズムで
Benjaminという名のAI脚本家が誕生した。
Benjaminに『2001年宇宙の旅』や『ゴーストバスターズ』など、
過去のSF作品の脚本を読ませ続けて、それをもとに、『Sunspring』を書かせた。

作品時間は約9分、字幕付きではないので会話の内容が今一把握できないが、
ストーリーの展開からしても意味不明な、奇抜なショートムービーになっている。
しかし、この部門で約100程の応募作品のうち『Sunspring』はTOP10入りしたそうだ。

この作品は実験的要素も交えて作られているが、
現時点で進行中のAIによる長編映画製作に向けたプロジェクトが
クラウドファンディングサイトKickstarterにて資金集めを呼び掛けている。
こちらは『Impossible Things』というホラー映画で
人間とAIが分担して同じボリュームの脚本を書いているそうだ。


英国で公開した映画『Morgan』
遺伝子エンジニアリングで作られた人間型の製品が
生みの親である博士や研究者に危害を加えるようになったため破棄しようとするが…。
というストーリー。

監督はルーク・スコット(リドリー・スコットの息子)
この映画の予告編ではAIを用いての編集を行ない制作したという。

IBMの「Watson」というAIに100本以上のシーンを切り分けた
ホラー映画のトレーラーを学習させ制作した。

左が、人間が編集した予告編。右が『Watoson』が編集したもの。
通常では2週間から4週間近くかかるものを『Watoson』は1日でつくったという。
ただ、ストーリーが分かるように筋道を立ててあげるような作業は人間の力が必要だったようだ。
そこが、肝心のようだが…。

こちらの映画は残念ながら日本での映画公開はされなかったが、
DVDではリリースされている。

やはり脚本にしろ、編集にしろAIは過去のデータをもとに制作していくというのが
基本のようだ。データをもとに分析し人が好む傾向を示してくれる。
こういうデータを取り入れてヒットを生み出す作品作りには役に立ちそうだが
人が理解できるように一から作品を作り出すということは
まだまだ、研究開発していく必要がある。話題性としてAIを用いての
プロモーション活動だったが、AIが本業としてクリエイティブな分野にまで
どれくらい進出していくのであろうか?
とうとう、我々の感情の分野にまでAIを取り入れ始めている。